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研究のご紹介

歯はいのちのもとー歯によって得られる全身の健康

私達人間は口と腸しか持たなかった腔腸動物から進化し脊椎動物、哺乳動物となり人間となりました。このように進化の過程で多くの動物の要素を取り入れてきました。更にさかのぼれば植物性の部分も取り入れています。この部分は栄養摂取と呼吸を司る内臓で、生命維持の為には欠くべからざるもので植物軸といわれます。そして有利な捕食と生殖を得るため手足や目、耳、鼻などの感覚が発達した動物軸といわれる容器である体を獲得し更に人間は豊な心を獲得しました。つまり私たちの体は心と内臓を入れているただの容器であると言えます。

健康とは心、内臓、容器である体の3要素がバランスよく身体の中で整っていることであると考えられます。歯が健康と密接な関係があると考えられるのは、口は最も原始的なところであり、内臓の入り口ですので問題を起こせば身体全体の問題として出現すること、もう一つの重要なことは容器である体のバランスを整え安定させることが挙げられます。野生の動物において、歯が無くなることは死を意味します。これは、捕食が出来なくなる為と考えられますが、姿勢維持が出来なくなることによることも重要な要素といえます。歯牙は硬組織で骨格の一部ですので、これらの接触やバランスの変化は身体全体の骨格のバランスに影響を与えます。

人間が人間である所以は、直立二足歩行が出来ることです。地球上に存在するものは全て1Gの重力に支配されていますので、健康とはこの1Gに最小限の力で抵抗して生きていけることだと考えられます。人間が直立するためには図のように伸展系と屈曲系の筋膜が拮抗しなければ成立しません。脊椎のラインをメインポールと考えると、後方に比べ前方の質量のほうがはるかに重くなります。身体が前方に折れ曲がらないために伸展系の筋肉が強大な力で頭部を後ろに引っ張り、これに対し屈曲系の筋肉がバランスをとっています。

筋肉は筋膜と言う薄い膜で束ねられ全身で連動することにより身体はしなやかな動きをすることが出来るようになります。これが筋膜のリレーションです。頭は耳から上を帽状腱膜と言う水泳帽のような膜ですっぽり覆われて保持されることにより前に倒れなくてすむのです。この膜を頭の前方の骨に固定しているのが、眼窩(目が入っている窪み)の上に着く筋肉です。これが伸展系の起始部で、このリレーションは後頭部を通り背中から腰そして足の前方に回り5本の指にそれぞれ停止します。これに拮抗する屈曲系は下顎の下の縁全体が起始部となり、舌骨と言う小さな骨を中継しベクトルを変え胸部、腹部、腰部を通りその下で後ろに回りアキレス腱を通過し足裏から5本の指にそれぞれ停止します。伸展系と屈曲系のリレーションが完全に接合する部分は足の指の根元の靭帯と言えます。ここで重要なのは奇蹄目(馬など)の足が中指であることからも分かるように、中指の根元が姿勢維持に最も重要だと言うことです。姿勢維持の重要なポイントは、中指の根元、目の上、そして下顎の位置であるということです。そして下顎の位置を決めるのが最終的には噛み合わせとなります。噛み合わせが悪いと姿勢を維持するために大きな負荷がかかり長い間に身体全体のバランスを崩してしまいます。また、頭の位置が悪いと同じことが言えます。これらのバランスの悪さは足の中指の根元の硬直として現われます。拙著「歯はいのち!」に記載しましたようにこの部分のマッサージは姿勢を整えるためには最も重要なポイントとなります。

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